先日、ベンツの点検整備でディーラーに入庫した際、現行の「日産ノート (グレード:X)」を代車として貸していただきました。
日産ノートといえば2005年以来、競合ひしめく国産コンパクトの市場で高評価を勝ち取ってきた人気車種です。2020年に3代目へとモデルチェンジしたE13型は評論家も絶賛するほどの出来で、上位グレードの「オーラ」に至っては外車からの乗り換えも多いのだとか。
そんな日産ノートの乗り心地や内装について感じたことを素直にレビューしていきたいと思います。
これを読めば、欧州車乗りから見た日産ノートの素直な評価が分かります。特に予習せずに乗ったため、日産のe-powerがどんなシステムか?などの予備知識は一切なしの状態で感じたことを素直に綴っていきます。
普段、(分不相応にも)ベンツに乗っている筆者が、何の予備知識も無しに日産ノートに乗ったらどう感じるのか?ぜひご覧ください。
あと、はじめに断っておきますが、燃費は一切見てませんでした。きっと多くのユーザーが気にされるであろう燃費ですが、普段から燃費を気にするクセがないもので… すいません。
今回お借りしたクルマはこれ!
ずばり、ベンツ乗りから見た日産ノートは…?
普段、分不相応ながらもベンツに乗っている筆者が、何の予備知識もなしの状態で日産ノートに乗ったらどう感じるのか?と言うと…
もうコレで十分じゃね?
…いや本当に。街乗りならこれ以上ないぐらいコスパ良いんじゃないかと思いました。
では、詳細について綴っていきます。
乗り心地について
乗り心地について感じたことを綴っていきます。代車でお借りしたクルマですので乗れたのは数時間のみ、街乗りでちょこっと走っただけ。それでもノートが売れる理由が分かった気がしました。
環境音に対する静粛性はピカイチ!
まず、乗り始めて感じたのは「…おぉ。静かやな。」でした。環境音に対する静粛性は高く、周囲を走っているクルマの走行音などはほとんど聞こえません。
普段、ベンツCクラス(W205)に乗っていますが、体感的には同じぐらい静かに感じます。繰り返します。環境音に関してはベンツと同じぐらい静かです。
ただし、クルマの動作音はそれなりです。
例えばワイパーの「ウィンウィーン」という作動音はそれなりに室内まで聞こえてきます。また、モーターで走行しているときは非常に静かですが、アクセルを踏み込んでエンジンが回ると、「ブィーン」というエンジンの唸り音(ちょっと安っぽい音)はそこそこ聞こえます。
とはいえ、Bセグメントでここまでの静粛性があれば十分じゃないでしょうか。
街乗りは非常に快適
ステアリングは非常に軽いので、女性でも楽に操作できるでしょう。街乗りで右左折が連続するシーンでも疲れにくいと思います。また、足回りも全体的に柔らかな印象です。路面からの凹凸をきっちりと吸収してくれてフンワリした乗り心地でした。
街乗りの速度では、快適に運転できると思います。
また、あくまでベンツと比べた時の感想ですが…街乗りでは快適だったフワフワな足回りが、速度を上げていくとちょっと不安に感じる瞬間も。やっぱりノートが適しているのは街乗りだな〜と感じました。
全体的に優等生な乗り心地で、ツッコミを入れたくなるような箇所はナシ。初めて乗る人でも違和感なく馴染めると思います。
逆に「可もなく不可もなく」と感じたのも正直なところ。同じBセグメントの競合車と乗り比べるともっと違った感想を抱くのかも知れません。
運転支援について
日産といえば「プロパイロット」の名称で有名な運転支援システムがあります。
今回お借りしたノートにもプロパイロットは搭載されていましたので、その感想を綴りたいと思います。特に、普段私が乗っているベンツ(W205CクラスやW177Aクラス)の運転支援システムと比較してレビューしていきたいと思います。
プロパイロット2.0ではありません
ノートに搭載されているプロパイロットは「プロパイロット2.0」ではありませんので、ステアリングから手を離すことはできません。現愛車のベンツ2台とほぼ同じですね。
今回試すことができたのはいわゆる「アダプティブオートクルーズ」のみ。設定速度で巡航+先行車両に追従してくれる機能で、ドライバーはアクセルとブレーキを操作する必要はありません(万一に備えておく必要はありますが)。
ステアリング操作も若干アシストしてくれますが、ステアリングから手を離すことは認められていません。日産といえばハンズオフを訴求するCMの印象が強いため、勘違いしないよう注意しましょう。
また、今回お借りしたノートには「ナビ連動機能」や「緊急停止支援システム」と言った新しい機能もオプション設定されているようですが、今回はその機能を試すことはできず。というか緊急停止は危なくて試せません。
加速が穏やかで好印象
オートクルーズを試した感想、ベンツより「いいな」と感じたところは、加速が穏やかなところでした。なにせベンツのオートクルーズは結構な急加速をするんですよね。
それに対し、ノートのオートクルーズは穏やかな加速で好印象でした。
その他気になったところ
オートクルーズ中に違和感のあるシーンはほぼなく、総じて優秀だと思いました。
ただ“強いて挙げるなら”、ノートのオートクルーズで気になるところは以下の3点です。
①ブレーキの制御について。
先行車両に続いて停車する時は、ちょっとカクカクしたブレーキだな…と感じる瞬間がありました。ゆっくり減速するために何回かに分けてブレーキを踏んでくれるのですが、ちょっとブレーキのON/OFFが急に感じました。
②速度設定と車間距離の設定幅について。
ノートのオートクルーズの設定速度は時速10キロ単位となっていますが、ベンツの場合は時速1キロ単位で調整できます。
また、車間距離の調整幅は3段階であるのに対し、ベンツの車間距離は4段階で調整可。
速度や車間距離の微調整はベンツの方に分があるなと思いました。
③オートクルーズの起動方法について。
ノートのオートクルーズを起動するにはステアリングのボタンを押す→スピード設定ボタンを押す…と2段階の操作が必要です。ベンツの場合はレバーを倒すワンタッチの操作で起動できるため、それに比べると起動がちょっと面倒だな…と感じるかも知れません。
繰り返しますが、これらは“強いて挙げるなら”という程度です。普通に乗るぶんには何も気にならないと思います。
内装(インテリア)について
次は、日産ノートの内装について感じたことを綴りたいと思います。
デザインはかなり良き!
ノートのインパネ周りはこんな感じ。
どうでしょう。センスいいですよね。
T字のスポークでオシャレなステアリング(ちょっとベンツに似てますね)、横長のディスプレイ…今どきのクルマらしい内装です。横方向に走るシルバーのラインとカーボン調(?)のインパネもオシャレですよね。
さすがに材質はプラスチッキーな所が多いですが、Bセグメントの内装とは思えないほどデザインは良かったです。
運転席周り
詳しく見ていきましょう。ステアリングはこんな感じ。
ステアリングボタンはかなり充実しており、ほとんど手を離さずに操作できるようになっています。下側のシルバーの装飾もオシャレですね。
ちなみに斜め下あたりは握りやすいように指の形に凹んでいます。細かい気遣いですねぇ。
ステアリング位置の調整は上下(チルト)のみ。前後位置の調整はできません。
ウインカーレバーやワイパーレバーはこんな感じ。特に安っぽさは感じません。
メーターの明るさ調整ボタンは目立たない場所に付いています。トリップのリセットボタンここにあるんですね。
ドリンクホルダーはしっかりした作り。どうやら閉じた状態ではスマホを立てれるようになっているようです。さすが国産車、この辺りは充実していますね。
ペダルはシンプルな吊り下げ式。特に違和感なく自然に操作できます。
座席はファブリック素材でデザインもシンプル。座り心地はまぁ可もなく不可もなくで一般的な国産コンパクトカー並みではないでしょうか。
次はナビ周り。
今どきのクルマらしくメーターパネルと一体型になっています。湾曲したデザインも良いですね!物理ボタンがゼロ…という訳ではなく、良く使うであろうショートカットは物理ボタンとしてナビ画面の下に配置されています。デザイン上は排除したかったのでしょうが、利便性を考えると残さざるを得なかったのでしょう。
ナビの下にはエアコンの操作ボタンが配置されています。液晶パネルもあって見やすい設計ですね。ダイヤルの操作感もしっかりしていて好印象。
その下にはUSB(タイプAとタイプCが一個づつ)とスマホのワイヤレス充電があります。スマホ関連のアクセサリーはかなり充実していますね。
センターコンソールにはシフトレバー、エンジンスイッチに加え、走行モードやパーキングブレーキのボタンが配置されています。
シフトレバーの材質はオシャレですが、ちょっと指紋跡が残りやすくて目立つかも知れません。
実はセンターコンソールの下はガッポリ空いていて、小物置きとHDMIのポートがあります。
こう言ったわずかなスペースも一切無駄遣いしないセンスはさすが国産車が得意とするところです。
Bセグメントながらちゃんとアームレストはあります。良いですね!アームレストの中も小物入れになっていて便利です。
ただ、ちょっと気になったのはアームレストのフタの形状。展開するとめちゃくちゃ高さがあるんですよ。斜めに尖った独特の形状ゆえにこうなってしまう訳ですが、特に必然性のない形なので普通の四角の方が良かったんじゃないかと…。
続いて助手席側。
助手席の前のパネルが斜め(端に行くほど前方に)になっているため、運転席に座っても助手席に座ってもとても広く感じます。“囲まれ感”よりも開放感を優先したデザインですね。
助手席前のパネルはカーボン調になっています。安っぽさはないものの、ノートのキャラには若干合っていないような。もうぼちぼちカーボン柄から離れてもいい気がします。
グローブボックスは幅はないですが深さはあるので収納力は十分です。
天井に目を移すと、デジタルのルームミラーが目に入ります。普通の鏡でミラーとしての役割を果たせる上、レバーを手前に倒すと後方の映像が投影されるようになっています。これは眩しい時とか夜間に重宝しそうです。
その上にはルームライトとSOSボタン。どうやら緊急時はどこかに連絡できるようになっているようですね(勉強不足ですいません)。
サンバイザーはカードホルダーが一体となった一般的な形状です。照明はありません。
次にドア周りです。運転席のドアはこんな感じ。
さすがにこの辺りはかなりシンプルです。一部ステッチ風の形状になっていますが、材質は全てプラスチックです。
後部座席・トランク
続いて後部座席を見ていきましょう。
ノートの後部座席はこんな感じ。相当広いです。正直なところAクラスとかCクラスより高さがあるため広く感じます。やはりパッケージングにおいては圧倒的に国産車に分がありますね。
後部座席は6:4の分割可倒式で、アームレストは付いていません。
リアシートを倒すとこんな感じ。これから相当大きな荷物でも積み込めるでしょう。
リアシートを倒して気になったのはシートベルトが邪魔くさい。シートベルトをどかしながらリアシートを倒す必要があるのでちょっと煩わしいかなと思います。
トランクは間口が広く、重たい荷物も高くまで持ち上げずに積み込めます。
バックドアの高さも問題なし。一般的な日本人の身長であれば無理せず届く高さです。
トランク下は牽引フックなどの備品類が設置されています。
照明も付いているので夜間の視認性も良好でしょう。
外装(エクステリア)について
最後は外装(エクステリア)について思ったことを綴っていきたいと思います。今回の日産ノートのエクステリア、実は結構好きなんですよね。
フロントビュー
フロントから見るとこんな感じ。
無駄なデザインがないスッキリした印象です。新しくなった日産のエンブレムに通ずるシンプルでクリーンなデザインだと思います。
ヘッドライトは3眼のLEDです。シャープな形状のデイライトもかっこいいですね。
サイドビュー
横から見るとこんな感じ。
こうして見てみるとキャラクターラインな複雑な形をしているんですね。ヘッドライトからCピラーに向けて上昇気味に走るラインと、リヤフェンダー上を水平に走るライン。他にもドアの下部を走るラインや、ボンネットからAピラーにぶっ刺さるラインなどけっこう複雑です。
そこそこ全高がある車ですから、間延びしないよう工夫しているんだと思います。
こんなにもカッコいいホイールキャップは初めて見ました(最初はアルミホイールとばっかり思っていました)。テッチン感は一切感じません。
ドアノブはこんな感じ。三角形の小さいボタンでロックの施錠/解錠が行えます。後ろのドアでは施錠/解錠できないのでちょっと不便ですね。
リヤビュー
後ろから見るとこんな感じ。
けっこう好きなんです、ノートのリヤビュー。横一文字のテールがとても似合っていますよね。ちょっと下の樹脂部分の面積が広すぎる気もしますが、総じて無駄が無くてカッコ良いデザインだな〜と思います。
昔ながらの日産のエンブレムはなく、「NISSAN」の文字が鎮座しています。新時代を感じますねぇ。ただし、残念ながらこのグレードは横一文字に光るLEDタイプではなかったです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
久々に現行の国産コンパクトカーに乗る機会を頂きましたが、色々と進化しており感激しました。乗り味は正直そこまで進化していると感じませんでしたが、やはり静粛性やインターフェース系の進化が著しい…やはり多くのユーザーはそういう実用的な便利さ、快適さを求めているんだな〜と感じました。そして今回乗ったノートは、そんな多くのユーザーのニーズにブッ刺さるノートは、国産コンパクトカーを引っ張っていく存在なんだろうなと。勉強になりました。
便利な街乗りカーが欲しいとお考えの方、日産ノートをぜひ検討して見ては?実際に試乗してみると、より一層その魅力を身近に感じることができるでしょう。
中古車も視野に入れて!
実際に日産ノートの購入を視野に入れて検討されている方、ぜひ中古車も視野に入れて見てはいかがでしょうか?
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まずは愛車の査定から
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