昨年2022年の12月にベンツのエアサスに関するリコールが発表されました。エアサスのコンプレッサーに動作不良が発生する可能性があるため、対象の車両は全て対策品に交換されるとのこと。
“エアサスは消耗品”と言われるほど故障しやすいことで有名ですが、そんな部品がリコール対象となったのは我々オーナーからすると大ニュース。中には、過去にエアサス故障でコンプレッサーを交換したことがあるんだけど…と言う方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。そのため「もっとリコールについて詳しく知りたい」「過去の修理費用が返金されるか知りたい」と言う方が多いと思います。
そこで今回は…
- 2022年12月のエアサスリコールの内容
- リコール作業をしてもらうには
- 中古車でもリコール作業してもらえる?
- 実際のリコール作業について
- 過去の修理費用は返金される?
これを読めばエアサスのリコールに関する疑問が解決できると思います。
実際にエアサスのリコール作業を終えた筆者が解説していきますよ。過去にエアサスを民間工場で修理した筆者が、どうやって修理費用を返金してもらったか?も解説していきますので、気になる方はぜひご一読ください。
- ベンツのエアサスリコールを詳しく知りたい
- 中古車でもリコール作業してもらえるか知りたい
- 過去の修理費用が返金されるか知りたい
私が過去に民間整備工場でエアサスを修理した時の情報は以下にまとめています。
kamas-cars.hatenablog.com
今回のリコールの内容
2022年の12月にベンツより下記の通りリコールが発表されました。以下はベンツのリコール情報より引用です。
「ご愛用の皆様には、大変ご迷惑をおかけいたしましたことを心からお詫び申し上げるとともに、対策作業の準備が整いましたので、お早めにお近くのメルセデス・ベンツ指定サービス工場へご連絡いただき、修理(無料)をお受けいただければ幸甚に存じます。
1.改善措置区分
種別 :リコール
対策番号:外-3531
2.不具合の内容
エアサスペンションのエアコンプレッサにおいて、減圧バルブの材質が不適切なため、錆が発生して作動不良を起こすことがある。そのため警告灯点灯と共に車高調整ができず、最悪の場合、走行中に車高が低下するおそれがある。
3.改善の内容
全車両、エアコンプレッサを対策品に交換する。
4.対象車両
対象車の車台番号の範囲につきましては、届出一覧表をご覧ください。
<ご注意>
対象車の含まれる車台番号の範囲には、対象とならない車両も含まれます。従いまして、お客様のお車が対象となる車両かどうかにつきましては、リコール検索もしくは、最寄りのメルセデス・ベンツ指定サービス工場にてご確認ください。
また、お客様のご購入時期と輸入期間は一致しておりませんので、ご注意ください。
本件のお問い合わせ先:
改善措置内容・修理につきましては、最寄りのメルセデス・ベンツ指定サービス工場へご連絡ください。
メルセデス・ベンツ指定サービス工場へのご連絡の際には上記改善措置の種別と対策番号をお伝えください。」
引用元リンクはこちら→
メルセデス・ベンツ日本公式サイト - リコール関連情報 - リコール情報一覧
対象車種は…
上の引用文中にもリンクを貼っておりますが、下記リンク先からご確認ください。
https://www.mercedes-benz.jp/myservice/recall/info/list/2022/pdf/1213_1.pdf
対象モデルは、概ねCクラスはW205の前期モデル、EクラスはW213の前期モデル、GLCはC253・X253の前期モデルとなっているようです。Cクラスに関しては、かねてより前期型にてエアサス故障の事例が多かったので「やっぱりか…」と思われた方も多いでしょう。
ご自身の愛車が対象かどうか知りたい方は車体番号を準備の上、リンク先でご確認いただくか、最寄りのベンツの正規ディーラーまで問い合わせてみてください。使用者に対しては「ダイレクトメールにて通知する」とのことですので、基本的には正規ディーラーからリコールに関するダイレクトメール(手紙)が届くはずですので、その内容に従えばOKです。
しかし、ダイレクトメールが来ない場合もあります。と言うか私のところには来ませんでした。正規ディーラーに何回も入庫しているにも関わらず。
別の要件でディーラーに行ったときにそう言えば…?と思って「私のCクラスってエアサスのリコール対象です?」と聞いてみたら「調べたら対象のようです。いつ作業されますか?」と言われまして。いやいや手紙は来んのかい。
セールス曰く「まだ手紙が行ってないか、もしくは漏れがあったか…」だそうです。ええんかいな…。
なので「もしかしたら自分のベンツも対象かな?」と思った方はお近くの正規ディーラーまで問い合わせてみてください。
中古のベンツでもリコール対応してもらえる?
正規ディーラーで新車を購入した方にはディーラーから案内が来るでしょうが、中古車で購入した方は「中古車でもリコールの対応してもらえるの?」「中古車でもリコールの案内は来るの?」と疑問に思いますよね。
結論は…中古車でも対応してもらえます。リコールとは設計・製造に起因した事故を未然に防ぐための制度。だから新車であろうが中古車であろうが、当然リコールの対応はしてもらえます。また、リコールの対策作業は正規ディーラーで行いますので、ディーラー以外で買った中古車でも正規ディーラーに入庫することとなります。
次に、中古車オーナーにリコールの案内が届くのか?についてですが…届くはずです。リコールは基本的に車検証に記載されている使用者・住所に基づいて連絡がなされるため、きちんと自分の名義になっていれば連絡は来るはずです。
ただ、今回私が経験したように漏れる場合もあるようですので、なかなか案内が来ないなぁ…と思ったら近くの正規ディーラーまで問い合わせた方が良いですね。
実際にリコールの対策作業をしてもらったよ
今回、私がリコール対策作業してもらったのは以下の車両です。
さて、実際にベンツのディーラーにてリコールの対策作業をしてもらいました。事前に依頼していたので代車をお借りしてディーラーを後にします。
今回の代車は日産ノート。詳細気になった方は以下をお読みください。国産コンパクトも着実に進化してますね。
kamas-cars.hatenablog.com
今回のエアサスのリコール対策作業は、2時間かからず終わりました(ディーラーの都合もあるのであくまで目安とお考えください)。交換したのはエアサスコンプレッサー(品番:MA204 3200000)です。
体感的に特に変わった感じはしませんが、やっぱりエアサス関連の部品がリフレッシュされたことは精神衛生上良いですね。これであと数年は安泰かなと…。
過去の修理費用は返金される?
さて「リコールが出る前にエアサスが故障してコンプレッサー交換したんだけど…」という方も多いと思います。実は私もその1人でして。1年以上前にエアサスのコンプレッサーとか諸々を実費で交換してるんですよね。ニュース見たときは“今さらリコールかよ”と…。
このようなケースにおいて、一番気になるのは「過去の修理費用が返金されるのか?」ですよね。何と言ってもエアサスの修理費用は高額ですから…。
ディーラーで修理したことがある場合
まずは過去に正規ディーラーでエアサスのコンプレッサーを交換したことがある場合。この場合はディーラーにこれまでの入庫履歴が残っているため、ほぼ確実に返金されると思います。
念のため返金対応についてディーラーの担当者に問い合わせてみると良いかと思います。
ディーラー以外で修理したことがある場合
一方、ディーラー以外でエアサスの修理をしたことがある場合。これはケースバイケースかと思いますが、私の事例についてご紹介します。
私の場合、過去にエアサスが故障したため、ディーラー以外の整備工場にてコンプレッサーやその他諸々を交換してもらったことがありました。このときの修理費用が返金されるか?というと…
返金されました!!正直無理かな〜と思っていたので助かりました。以下詳細についてご紹介します。
まず、過去にエアサス故障のときにかかった修理費用と、今回のリコールで返金された項目は以下の通り。
項目 | 金額 | 返金対象 |
---|---|---|
工賃 | 約1.9円 | ○ |
エアサスコンプレッサー | 約9万円 | ○ |
コンプレッサーリレー | 約0.2万円 | ○ |
コンプレッサーエアライン | 約0.2万円 | |
バルブブロック | 約5万円 |
バルブブロックとエアラインは返金対象外とのことでしたが、修理費用の大半が戻ってきたので結果オーライ!嬉しいですね。
返金に必要なもの
今回、私が返金をお願いするときに必要になったのは作業明細書です。下記の情報の記載が必要とのこと。
- どの部品を交換したか
- 交換した部品の品番
これらの情報をもってディーラーからメルセデス・ベンツ日本へ問い合わせていただき、無事に一部返金対応をしていただきました。
ただし、返金してもらえるかどうか?はメルセデス・ベンツ日本の判断になりますので、場合によっては対応してもらえない可能性もあります。ご承知おきください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回のリコールはオーナーにとってはちょっと嬉しいですよね、壊れやすい部品を対策品に変えてもらえる訳ですから。
一方、過去にエアサスを修理した経験がある方にとっては、費用が戻ってくるかどうかが気になると思います。きっと大丈夫!ディーラー以外で修理した私でも一部が返金されたので希望を抱いていいと思います(保証はできませんが)。そんな方の参考になれば幸いです。
さて、今回のエアサスのようにリコールの場合であれば正規ディーラーで対応してくれますが、それ以外の故障修理をディーラーに依頼するとかなり高額になるケースが多いですよね。輸入車の場合は特に…。
一方で“外車お断り”のお店が多数存在するのも事実。だから輸入車の修理をディーラー以外にお願いするには、まずお店探しから始めなければいけません。
「そんなお店知らないよ〜」という方は、「buv.LAVO(ブーヴラボ)」に依頼してみてはいかがでしょうか。
「buv.Labo(ブーヴラボ)」はベンツはもちろん、アウディやBMWなどのドイツ車、その他輸入車全般を専門とした民間の整備工場です。
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