kamas's CARLIFE

カーライフを中心に お役立ち情報を発信

【悲報】足回りのギシギシ音はシリコンスプレーで消せる?ベンツで実践してみた結果

当ブログではアフィリエイト広告を利用しています


最近私のCクラス(W205)の足回りからギシギシと異音がするようになってしまいました。調べてみるとベンツに限らず結構事例があるようです。
足回りの異音は走行中にも聞こえてくるので気になりますよね。それだけに「足回りの異音を消したい」「けど修理費はなるべく安く済ませたい」と思っている人も多いはず。

そこで今回は足回りのギシギシ音をシリコンスプレーで消せるか検証すべく…

  1. シリコンスプレーの効果
  2. シリコンスプレーで異音を消す手順
  3. 実際にやってみた結果は?
について解説していきます。

これを読めば足回りのギシギシ音がシリコンスプレーで直るかも?!シリコンスプレーの役割から足回りの構造まで徹底的に解説していきます。貧乏サラリーマンが何とか応急処置で誤魔化せないか実際にベンツCクラスで実践してみた結果はいかに?!

シリコンスプレーの効果

シリコンスプレーは潤滑性のあるシリコン皮膜を形成するため、ドアのヒンジや自転車のチェーン、服のファスナーなど摺動(しゅうどう)部分から発生する異音を抑える効果があります。
また、未塗装の樹脂やタイヤなどの“艶出し”にも使えます。潤滑、艶出しなどマルチに使える超便利アイテムなのです。

無溶剤系が望ましい

シリコンスプレーには溶剤を含む商品もあります。溶剤とはガソリンのような液体のことで、物を溶かす目的で添加されます。
溶剤タイプは浸透力が高く細部まで行き届くという特長がありますが、ゴムやプラスチックを溶かしてしまうためゴム・プラスチック製品には使えません。溶剤を含まない「無溶剤タイプ」であれば、溶かす心配がないためゴム・プラスチック製品に使用できます。

今回のように足回りにシリコンスプレーを施工する場合、足回りにはゴム部品がたくさんあるため「無溶剤タイプ」を使用しましょう。

シリコンスプレー施工

それでは早速、シリコンスプレーで足回りからの異音を消せるかやっていきましょう。
とは言え、むやみにシリコンスプレーを吹きかけても効果は得られません。異音の原因を突き止め、ギシギシ音が発生している箇所にスプレーする必要があります。

くれぐれもブレーキ周りにはシリコンスプレーを吹かないように注意してください。ブレーキが効かなくなって事故に繋がります。

手順①症状をハッキリさせる

ひと口に“足回りの異音”と言っても色んなパターンがあります。どこが原因か特定するには、まずは症状をハッキリさせる必要があります。

症状が出るのはこんな時

足回りの異音特定はプロでも難しい作業です。ただし、“どんなとき”に異音がするのかをハッキリさせることで、少しづつトラブルシューティングを進めていくことができるんじゃないかと思いました。

まず、異音が聞こえるのは右側(運転席側)の前輪から。
さらに以下の3条件で異音が発生します。

  1. クルマに乗り込む時にギシギシ音
  2. クルマから降りる時にギシギシ音
  3. ステアリングを切った時にキーキー音

以上のことから、車体が上下に浮き沈みする時にギシギシ音が、ステアリングを切った時にキィー音が、右前輪から聞こえてくる事が分かりました。

さて、ココからが本番です。この症状を手がかりに音の原因は何か?を特定していかなければなりません。プロでも四苦八苦する異音の原因特定、果たして素人にもできるのでしょうか…。

手順②発生箇所を特定する

症状から考えて、単純に車体が上下に揺れる時、ステアリングを切った時に稼働する部分が怪しい、ということが何となく想像できます。
じゃあそれはどこなんだ、となるとサッパリ分かりません。まずは足回りの部品構成がどうなっているのか?を理解する必要がありそうです。

まずは足回りの構造のお勉強から


異音の原因を特定するにはどうやら足回りの構造を理解した方が良さそうなので、まずはお勉強から。とは言えクルマの足回りはかなり奥が深く、素人がすぐに理解できるシロモノでは無いので、ざ〜っくりと浅いところだけ頑張ります。では…。

クルマはタイヤ(車輪)で接地している。でも車輪とボディの間に何の緩衝装置も無ければ、乗り心地が酷くて乗るに堪えない。だからバネとダンパーを備えた「サスペンション」で衝撃を吸収している。

…ふむ。まぁここらへんは分かりますよね。では次…。


車輪とボディをサスペンションだけで繋いだら車輪の位置が定まらず、あっちこっちに動いてしまうのでマトモに走れない。だからボディと車輪を繋げて位置決めするためのアームが必要。コレが「サスペンションアーム」、通称サスアームと呼ばれている。

…なるほどなるほど。何となく分かりますね。言葉にすると小難しいですが直感的に理解できます。


車輪に対してどのような運動を許容するかは「サスアーム」で制御している。リヤなら“上下のみ”、フロントなら“上下+左右操舵”の運動になるようにそれぞれサスアームが配置されている。どのように配置されているかはサスペンション形式による。

ほうほう…あれ?W205のサスペンション形式って何だっけ?
ということで次はCクラス(W205)のサスペンション形式について調べていきます。

W205のフロントは4リンク式

調べてみるとCクラス(W205)のフロントサスペンションは「4リンク式」と呼ばれる形式だそうです。4つの“リンク機構”で車輪を支える形式だそうな。
言葉じゃよく分からないので絵を持ってきました(ホントは写真を使いたい所ですが著作権の関係上使えません…)。

下手くそな絵で恐縮です。W205のフロントのサスアームはこんな感じです。

どうでしょう?分かりますかね?
車体と車輪を繋ぐアームはこのように配置されているんですね。

当然、このサスアームが車体とガッチリ固定されて動かないのでは意味がありませんから、決まった方向に稼働するよう取り付けられています。

ブッシュとボールジョイント

“サスアームと車体”、“サスアームと車輪”はそれぞれ「ブッシュ」と「ボールジョイント」と呼ばれるもので繋がれており、まさにここが“足回りの稼働部分”という事になります。

ブッシュとは

「すべり軸受」とも呼ばれており、ベアリングのような動きをします。ゴム製なのでブッシュ自体がタワみ、衝撃を吸収する役割も担います。
金属製の内筒と外筒に間にゴムを詰めた構造で、経年でゴムが劣化してしまいます。


ボールジョイントとは
ぱっと見はゴムの塊ですが、中に金属製のボールのような形があり、それがグリグリ回ることで運動を伝達します。
経年劣化でゴムのブーツが破れてしまうことがあり、そうすると中のグリスが飛び出てしまいグリスが枯渇し、金属が摩耗したりサビたりしてしまいます。

分かる範囲でW205の足回りに使われているブッシュ•ボールジョイントを色で示してみました。青色がブッシュ、赤色がボールジョイントです。

青色がブッシュ、赤色がボールジョイントです。
いよいよ場所の特定だ!

さて、概ねW205の足回りの構造が理解できてきました。次は動き方を考えてみましょう。

まずは①サスペンションの伸び縮み(上下の浮き沈み)で稼働する部分は…?
まずはここ。アッパーアーム。車体とナックル上側を繋ぐ部品です。

アッパーアームは上下運動で動きそう。

次はここ。アッパーアームと同じようにロアアームも動くはずですよね。車体とナックル下側を繋いでいます。W205の場合はサスペンション下側とスタビライザーリンクもロアアームと繋がっています。

ちょっと分かりにくいですが、コレがロアアーム。

あとここ。ラジアスアームと呼ばれるそうで、ここも動きそう。直進安定性を保つための部品だそう。

ここも上下運動で動きそう(間違ってたら教えてください)。

こんなとこかな?
ってほぼ全部じゃん…。


じゃあ続いて②ステアリングによる左右の動きで稼働する部分はどこか考えてみました。
タイロッドでステアリングの動きをタイヤに伝達しているので、まずタイロッドは動きますよね。

タイロッドはステアリング操作で動きますよね。

タイロッドが動けばナックルも動きます。アッパーアーム、ロアアームとの接続部も動くはず。

ナックルも当然ステアリング操作で左右に動きます。
原因はここじゃないか?

そして今回の症状が運転席側から発生していることを踏まえると…

私の症状と照らし合わせて怪しいと思うのはココです。

① アッパーアームのボールジョイント
② ロアアームのボールジョイント
③ ラジアスアームのボールジョイント
④ タイロッドのボールジョイント

ここに的を絞ってシリコンスプレーしていこうと思います。 

手順③シリコンスプレーを吹く


前置きが大変長くなってしまいましたが、いよいよ実際にシリコンスプレーを吹いていきます。

下準備

本来ならジャッキアップしてタイヤを外してやるべきでしょうが、ウチにはジャッキすらありません。そこで今回はエアサスを目一杯上まで上げて、ステアリングも一杯に切った状態で作業します。

このボタンを押せば車高が上がります。初めて有効活用したかも…。

下から覗くとこんな感じです。

下から覗くとこんな感じです。しっかりした足回りだなぁ…。

先ほど「ここが怪しい」と推定したのはココです。

①アッパーアームのボールジョイント ②ロアアームのボールジョイント ③ラジアスアームのボールジョイント ④タイロッドのボールジョイント
シリコンスプレーはコレを使いました

使用したシリコンスプレーは庶民の味方、KUREシリコンスプレー

他にはワコーズのシリコンスプレーも少々お高いですが評判が良いですね。

実際にシリコンスプレーを施工した結果…

赤丸で囲ったところにシリコンスプレーを吹いていきます。まずは吹く前に車体を揺すってみると「ギシッギシッ」と異音がハッキリ聞こえます。

シリコンスプレーをプシューっとたっぷり振りかけてみると…隙間に浸透してる…コレは期待できる…!!

シリコンスプレーを吹いてからもう一度車体を揺すってみます。運命の瞬間です。
…ギシッギシッ…」

…異音しとるやんけ。

こうなったら他のところも一個づつシリコンスプレーを吹いていきます。

ここをスプレーしてから揺すってみると…

…ギシッギシッ…


次はここ。ここもスプレーしてから揺すってみても…

…ギシッギシッ…

ここ!

…ギシッギシッ…

結局、他の稼働部分という稼働部分ぜーんぶにシリコンスプレーをたっぷり吹きかけましたが、異音は治らず。今回の異音撃退作戦はあえなく失敗に終わりました…。

おそらく原因はココ

結局シリコンスプレーでは異音は消えませんでしたが、実際に作業してみたり事例を調べていく中で怪しいな、と思ったのはロアアームのボールジョイントでした。ベンツCクラス(W205)ではよくある事例のようです。実際にギシギシ音を近くで聞くと反響して分かりづらいのですが、繰り返し確認したところ一番ココが怪しいと感じました。

実際に耳で聞いた感じだとロアアームのボールジョイントが一番怪しかったです。

ここのボールジョイントは下向きに設置されており、中のグリスが流れ落ちて枯渇した可能性も考えられます。

その後の展開

シリコンスプレーではギシギシ音は直らなかった…と思いきや半年経ったある日気づきました。
「あれ?異音がしない?」

そうです。シリコンスプレー施工後、半年経ったところでなぜか異音が消失。ハッキリした原因はわかりませんが…。詳細は以下の記事にまとめています。ぜひご覧ください。
kamas-cars.hatenablog.com

修理の見積もりはこちらから!

保証が使えるうちは良いですが、保証が切れた後で正規ディーラーに持ち込むと修理費がかなり高額になってしまいます。壊れてしまった、でも修理費は抑えたい…そんな時は輸入車の専門店に依頼するのが鉄則です。
「buv.Labo(ブーヴラボ)」はメルセデス•ベンツだけでなく、アウディBMWなどの輸入車を専門とした修理業者です。全国200社の工場が対応してくれるのでお近くの店舗に入庫できるのが良いですね。無料で見積もりを取れるので、まずは見積もりを取ることから始めましょう。下のボタンから無料見積もりページにアクセスできますよ。

まずは無料見積もりから!
buv.Labo
で修理代がいくらか見てみる


※メールでの問い合わせなら24時間•365日対応

まとめ

いかがだったでしょうか。
色々と調査したりして挑んだ結果、虚しくも失敗に終わり…と思いきや、なぜか時間差で異音が消失。シリコンスプレーの効果かどうか怪しいですが、足回りからのギシギシ音にお悩みの方は一度トライしてみてはどうでしょうか。

参考になった!と感じていただけたら下のボタンからSNSでシェアしていただけると嬉しいです。